ホテルニューグランド宿泊記!横浜の歴史彩る名門ホテルのタワー館でベイビューを満喫
横浜のホテルニューグランド(タワー館)宿泊記です。眺めの良い角部屋(ベイビューコーナーダブル)に宿泊。レストランは「ザ・カフェ」でナポリタンなどホテル発祥グルメ、「ル・ノルマンディ」で朝食を楽しみました。歴史ある本館も見学しクラシックホテルを満喫できました。
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ホテルニューグランド本館の見どころ
山下公園に面して建つホテルニューグランドは港町横浜を象徴するクラシックホテルです。
本館入口車寄せのアーケードに記された「祝 横浜開港○○周年」の年数は毎年更新されており、横浜開港の歴史を今に伝えるクラシックホテルならではのエスプリが感じられます。
開業は1927(昭和2)年。本館建物の丸みを帯びた角部分を見上げてみると、ホテル開業年1927がデザインされたエンブレムがあります。
ホテルニーグランド本館は、1992年横浜市認定歴史的建造物に認定、また2007年経済産業省の近代化産業遺産に認定されていて、歴史的建造物としての価値が高い建物になります。
ホテル前の植え込みには案内板もたっていて、説明文冒頭で「現存する唯一のクラシック・シティ・ホテルとして横浜を代表する建築物」と紹介されています。
本館の設計は東京国立博物館や銀座の和光ビルを手がけた渡辺仁。
マメ知識としては、本館屋上階の増築部分はアメリカ人建築家J.H.モーガンが手掛けています。J.H.モーガンというと、横浜山手西洋館巡りをした方はピンとくるかもしれませんが、「山手聖公会」「山手111番館」「ベーリック・ホール」などを設計した横浜ゆかりの建築家です。
大階段とロビー(本館2階)
ホテルニューグランドに宿泊したら、本館2階のロビーの見学は外せません。こちらは開業当時の歴史的フロントとしてホテルの伝統を今に伝えるフロアになっています。
本館1階から2階へと続く大階段はドラマや映画のロケ地になった有名なスポット。時が止まったような静寂の場所ですが、CITIZEN製の大時計は今も正確に時を刻んでいます。
また、ロビーは一見ザ・ヨーロピアンな雰囲気ですが、大時計上に描かれた「天女奏楽之図」や天井から吊るされた伽藍の灯籠は東洋風の意匠で、海外からきた外国人を喜ばせたのだろうと想像できます。
どこを撮影しても絵になるので、本館ロビーだけでも50枚ほど撮影してしまいました。訪問時はロリータファッションの女の子たちもこちらで撮影会を楽しんでいるようでした。
ときどきウェディング等で貸し切りになることもあるらしいのですが、基本的に宿泊者でなくても自由に見学できる場所。ふらっと休憩に立ち寄ることも実は全然OKです。
中庭(本館1階)
噴水を中心に植え込みが幾何学的に配置されたパティオも見どころ。
ホテル内のイタリアンレストラン「イル・ジャルディーノ」には中庭に続くテラス席が設けられおり、ロビーラウンジ「ラ・テラス」の窓からも中庭を見ることができる配置になっています。
夜のライトアップされた中庭の様子も美しいです。
歴史展示コーナー(本館1階)
本館1階の2か所にホテルニューグランドの歴史や逸話を学ぶことができる展示コーナーが設けられています。
ホテルの歴史年表や本館のジオラマ。
歴代のホテルパンフレットなどが展示されています。
ホテルニューグランドタワー館の見どころ
さて、上記が本館の見どころですが、ホテルニューグランドには1991(平成3)年に建てられたタワー館もあり、ホテルは2棟構成です。今回、全室ハーバービューが自慢のタワー館に宿泊してみましたので、タワー館の様子もお伝えします。
フロント(タワー館1階)
本館、タワー館どちらのお部屋を予約していても、チェックインはタワー館のフロントで行います。
フロントはシャンデリアとフラワーアレンジメントが美しいクラシカルな雰囲気。
フラワーアレンジメントをよく見てみると「ムサ・ジャパン」プロデュースとあります。
こちらは横浜市中区に本社を構え、横浜ロイヤルパークホテルやヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルにも出店しているフラワーショップです。
ホテルーニューグランド内にお花屋さんありませんが、ホテル隣のビルにホテルニューグランドアネックス店を構えているので、こちらのお花が運ばれてくるのでしょう。
フロントデスクではホテルオリジナルグッズとして「ひつじのショーンキーホルダー」が販売中でした。なぜ羊なのかちょっと謎ではあります。
ペリー来航の間(タワー館3階)
ホテル内幾つかの宴会場があり、タワー館にあるのが「ペリー来航の間」です。会場の中を見ることはできませんでしたが、入口に「ペリー艦隊元艦船サスケハナ号」の模型がありよくできていました。
スカイチャペル(タワー館18階)
タワー館は18階建てで最上階は結婚式場「スカイチャペル」となっています。
立ち入ることはできませんでしたが、チャペルの扉を開けるとタワー館最高のオーシャンビューが見えるということでしょう。
タワー館最上階、ベイフロント部分はチャペルで見えませんでしたが、両サイド側からの眺めは確認することができました。こちら、みなとみらい側の眺望。
反対側は、宿泊したお部屋からは見えなかったマリンタワー側の眺めです。
みなとみらい側の景色にホテルモントレ横浜、マリンタワー側の景色にスターホテル横浜がそれぞれ写っていますが、両ホテルは閉館。今は廃ホテルとなっているという時の流れを感じます。
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ベイビューコーナーダブルに宿泊(タワー館11階)
鍵はカードキーではなく、ガチャガチャするレトロチックなキー。
宿泊したのはタワー館の角部屋、ベイビューコーナーダブルというタイプです。
客室階は11階にあたり、海の正面側とみなとみらい側の2方向が見えるパノラマビューの眺めにに大歓喜。
ベッドに寝転んだ時に見えるベイビューの眺めが最高でした。
窓辺の椅子に座ると海に浮かぶ氷川丸や山下公園を上から眺めることができます。
みなとみらいの夜景も美しく見えます。
考える人ならぬ「考えるガンダム?」訪問時はオープン準備中だったガンダムファクトリーヨコハマの動くガンダムを目撃することができました。
タワー館一部の部屋からガンダムファクトリーヨコハマが良く見えるホテルニューグランド。日本旅行からガンダムコラボルームが発売されているそうです。
アメニティはホテルニューグランドオリジナルで日本製。シャンプーやコンディショナーなどのチューブ製品は澁谷油脂株式会社のもの。ホテルニューグランドの刻印が刻まれている固形の石鹸は株式会社ペリカン石鹸のもの。この石鹸会社のファンが多いようです。
その他、お部屋の詳細情報は下記の記事にまとめました。
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ホテルニューグランドのレストランやショップ
ホテル館内を巡ってレストランやショップのチェックもしました。
ホテル内レストランは以下の6店舗があります。
- パノラミックレストラン「ル・ノルマンディ」(タワー館5階)
- イタリアンレストラン「イル・ジャルディーノ」(本館1階)
- コーヒーハウス「ザ・カフェ」(本館1階)
- 京料理「熊魚菴 たん熊北店」(本館5階)
- バー「シーガーディアンII」(本館1階)
- ロビーラウンジ「ラ・テラス」(本館1階)
その他ホテルのショップは以下4店舗。
- ホテルニューグランド エステティックサロン(本館4階)
- ボディケアサロン「オェイシス」(本館1階)
- サンドリーショップ(本館1階)
- そごう横浜店 ホテルニューグランドSOGOショップ(本館1階)
各店舗の詳細は以下の記事にまとめてあります。
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「ザ・カフェ」でホテル発祥の伝統3品を堪能
ディナーは本館1階にあるカフェレストラン「ザ・カフェ」でホテルニューグランド発祥の伝統グルメ3品(スパゲッティナポリタン・シーフードドリア・プリンアラモード)に挑戦してみました。
半分くらいはこれら洋食目当てにホテルに宿泊したようなもの。
別に食べようと思えばいつでも食べに行けるレストランではありますが、お値段もまあまあするので…。泊った時の勢いで食事してみるのがいいかなと思いました。実際ホテル宿泊者はレストランのお会計が10%引きでしたので、宿泊時に利用してよかったと思っています。
2代目総料理長の入江茂忠が考案した「スパゲッティ ナポリタン(1,980円)」。
米兵が茹でたスパゲッティにトマトケチャップを和えて食べているのをみて、アレンジしたもので、トマトケチャップ不使用なのがこだわり。
一口食べただけでよそとの違いが判るクセになるナポリタンでした。店内のショップコーナーでナポリタンソースも販売されています。
初代総料理長のサリー・ワイルが考案した「シーフードドリア(2,530円)」。体調を崩した外国人客のために、何か喉の通りの良いものをと即興で考えたそうです。
ご飯とグラタンソースの組み合わせが巷で流行ったとき衝撃的だった一品。あふれるエビの濃厚ソースのコクを堪能できる一品でした。
アメリカ人将校夫人たちを喜ばせたいと、当時のパティシエが考案したデザートが「プリンアラモード(1,485円)」。ボリューミーなデザートを乗せるために船型の器「コルトンディッシュ」を使用しているのも考案のポイントです。
その他、店舗の様子は下記に記事にまとめました。
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「ル・ノルマンディ」で朝食タイム
今回朝食付きのプランで、会場はタワー館5階にあるメインダイニング「ル・ノルマンディ」でした。
豪華客船をコンセプトにした内装と窓の外に見えるベイビューがマッチした優雅な空間。
洋朝食は定型的なホテルブレックファストで普通な感じですが、接客やサーブが丁寧でした。
ホテルニューグランドの新名物「モンテクリストサンド」が食べられるレストランも、こちらの「ル・ノルマンディ」となっています。
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まとめ
以上、ホテルニューグランド(宿泊はタワー館)の体験記でした。食べて見学してクラシックホテルの歴史を感じ、宿泊して古き良き横浜のベイビューも堪能できました。
さて、人気のない時間帯を狙い、タワー館フロントのお花のところで記念撮影していたら、ホテルの方がススっと近づいてきて、私たち夫婦のツーショット写真を撮ってくださいました。
Go Toトラベルの時期、横浜市内の色んなホテルに宿泊しましたが、ホテルの方が自発的に記念撮影してくれたのはホテルニューグランドが初めてでした。そういえば、客室に行くときもホテルの方が室内仕様まで詳しく案内してくれていました。
ホスピタリティが格別高い点、他のホテルとは一線を画すのだろうと実感した次第です。
基本情報
- 名称:ホテルニューグランド
- 住所:神奈川県横浜市中区山下町10番地
- URL:https://www.hotel-newgrand.co.jp/
2020年11月「ホテルニューグランド」宿泊記