ホテルニューグランド発祥の3品!ザ・カフェのナポリタン&ドリア&プリンアラモードを堪能
山下公園
横浜にはホテルニューグランド発祥の洋食グルメがあります。ホテルに宿泊したとき、コーヒーハウス「ザ・カフェ」にて伝統の3品(スパゲッティナポリタン・シーフードドリア・プリンアラモード)に挑戦してみたので、歴史を紐解きつつ味の感想をお伝えします。
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ホテルニューグランドへ
ホテルニューグランドは、レトロ建築な本館と背の高いタワー館の2棟からなるホテルです。レストランはタワー館にも1店舗ありますが、多くは本館に入っています。
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ホテルニューグランド発祥のグルメを提供しているコーヒーハウス「ザ・カフェ」は、ホテルニューグランド本館1階に店舗があり(窓に赤い屋根が掛かっているところ)、宿泊者以外でも入店しやすい立地のカフェレストランです。
ホテル建物入口の外灯が「ザ・カフェ」の看板にもなっています。
コーヒーハウス「ザ・カフェ」の店内入口は、名前通りいかにも喫茶店といった雰囲気。
しかしながら、ホテル発祥の洋食を提供しているレストランということで、もっと重厚な門構えを想像していた私は、思いのほかフワッとした印象の店舗前を思わず通り過ぎてしまうところでした。
そもそもホテル発祥の洋食というのが、本格フレンチ店とかではなくカフェで提供されていること自体が自分の中では以外なポイントだったのです。
店舗前には営業時間の案内があります(最新情報を知りたい方は公式サイトへ)。
特に予約はせずにディナーの時間帯に訪問したら、自分たちの前に5組くらいのお客さんが控えているそうで、予想として約30分くらい待つとのことでした。
訪問時、店舗前の椅子に座って待っている人や廊下をウロウロしている人がおり、すぐには入店できない覚悟はしていたので、ウェイティングリストに加えてもらい順番が来るのを待つことにしました。
店舗前通路の待合スペースには、ホテルニューグランド発祥の名物グルメの歴史について解説されたパネルが掲示されているので、興味のある方は一読するとよいでしょう。
また、ザ・カフェ近辺はホテルの見学スポットがあり、多少の待ち時間を過ごすのは苦になりません。通路を奥まで進むとパティオと呼ばれる噴水付きの中庭、大階段を上った本館2階にはクラッシックなロビーがあるので見学してみると楽しいです。
※詳細については宿泊記にまとめる予定です。
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ザ・カフェの店内
入店の順番が回ってきました。
店舗入口にお会計のレジ。ケーキや焼き菓子が並べられたショーケースがあります。
ホテルブレッド、フィナンシェ、バームクーヘン、クッキーなど。2020年11月20日に発売されたナポリタンソースというのもありました。
ホテル発祥の味が家庭でも楽しめちゃうナポリタンソースを含めた商品の一部はホテルの公式オンラインショップにて購入可能。
温かみのある雰囲気で落ち着ける店内。接客はホテルマンのそれといった感じで丁寧です。
案内された場所は、店舗奥の角付近の席でゆったりできる場所でした。できたら窓際のボックス席に座ってみたかったのですが、そちらは満席になっていました。
テーブルセッティングはレストラン風です。
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ザ・カフェのメニュー表
最近のホテルレストランのメニュー表は、スマホでQRコードを読み取って確認するというところが多く見受けられ、ザ・カフェでもそのようになっていました(紙で見たい場合は言えば出してもらえます)。
今回は店頭にあった紙のメニュー表を撮影しています。
訪問時は秋のフェアが開催中で、コース料理が3,410円とあります。
これからオーダーしようとしている伝統の3品よりコース料理を頼んだ方がコスパ良さそう。ので、気持ちがぐらつきましたがここは初志貫徹。
伝統のプリンアラモードも90周年バージョンがあったりして悩ましいです。
テイクアウトメニュー(要予約)も販売されています。
今回の目的、スパゲッティナポリタン・シーフードドリア・プリンアラモードは「伝統の3品」としてメニュー表に掲載されています。
サンドウィッチやカレーも美味しそう。
デザートメニューはオーソドックスなラインナップ。
ドリンクのメニュー表もあります。ソフトドリンクは800円台~900円台です。
ザ・カフェで注文した料理メニュー
2名で利用し、飲み物はコーヒーと紅茶、料理は伝統の3品を注文しました。
コーヒー(825円)
一見お高いのですが、無料でお代わりできるので他のドリンクよりコスパが良いです。3杯飲むと元がとれた感じになるかと。
紅茶(825円)
コーヒー同様、お代わりが無料です。
レモンとミルク両方持ってきてもらったので、レモンティー、ミルクティー、ストレートティーで楽しむことができます。
スパゲッティ ナポリタン(1,980円)
別添えで粉チーズがきました。
ナポリタンは主に夫が食べたので、私は少しだけですが、一口食べただけでその美味しさがわかる絶品スパゲッティでした。トマトケチャップ的な甘みが無くて今までナポリタンとして食べていたものとは完全な別物でした。
独自の風味豊かな味わいは、ニンニクと玉葱の微塵切りを飴色になるまでよく炒め、トマトの粗切り、トマトホール・トマトペーストを加え、ロリエとたっぷりのオリーブオイルを入れて完成したソースによるものだそう。
ホテルニューグランドのナポリタンは、ホテルがGHQ将校の宿舎として接収されていた時代、米兵が食べていたスパゲッティとケチャップを和えた物(ケチャップスパゲッティ)を、2代目総料理長・入江茂忠がホテルの味に昇華させ「スパゲッティ ナポリタン」と名づけたという歴史があります。
ソースがトマトケチャップではなく、生のトマトやトマトペーストを使用して作られていることがホテルニューグランド品質。
一方の「ケチャップスパゲッティ」は、簡単に作れる進駐軍文化の味ということで街の喫茶店で出されるようになり日本中で流行したとのこと。
現在では、ケチャップスパゲッティが「ナポリタン」と称されて提供されていたりするので、本当の味が分からなくなっていたんですね。
今まで食べたことない味だった元祖「スパゲッティ ナポリタン」。食べてみてよかったです!
シーフードドリア(2,530円)
どこで食べたかは覚えてませんが、初めてドリアなる料理を知ったときは、ご飯にグラタンとかミスマッチ過ぎるでしょと、おっかなびっくりだった記憶があります。
今では洋食の定番となった「シーフードドリア」は、ホテルニューグランドの初代総料理長・サリー・ワイルが、体調を崩した外国人客の「何かのど越しの良いものを」という要望を受け、即興で考案した一品が好評でホテルの名物料理となりました。
西欧料理全般に長けたサリー・ワイルは、常日頃、客の要望に合わせてメニュー以外の様々な料理を作って提供していたんだそうです。
原型の「シュリンプ・ドリア」は、バターライスに海老のクリーム煮を乗せ、グラタンソースにチーズをかけてオーブンで焼いたものということです。
実際に食べてみたところ、ライスの風味づけはさりげない感じで、その上にクリーム層が2層。オマール海老のビスク的な色合いのクリームの上にグラタンソース、そしてチーズのこんがりとした風味が融合したクリーミーな味でした。
ズパゲッティナポリタンを食べたときほどのビックリするような意外性はなかったのですが、上質で満足感のあるドリア。元祖の味を知れたことでドリアの世界が広がった感じがしました。
プリンアラモード(1,485円)
プリンアラモードは、ホテルニューグランドにGHQ将校とその夫人が宿泊していた接収時代、将校夫人が喜ぶような、見た目にも華やかさで満足できるボリュームのデザートを提供したいとパティシエが考案した一品です。
ポイントは、器にニシンの酢漬けなどのオードブル用に使っていた「コルトンディッシュ」を使用したこと。たくさんのデザートをひと皿に盛るためにこの舟形のガラスの器が用いられたとのこと。今ではこの器がプリンアラモードの特徴にもなっていますね。
デザートを1人前にするか2人前にするか、ハッキリ決めていなかったのですが、お料理を食べたところでお腹が一杯になっていたので、プリンアラモードは1つだけオーダーしてシェアしていただきました。1つ1つの素材と形がしっかりしたプリンが美味しかったです。
ホテル宿泊者割引について
お会計は税込みで7,645円でしたが、ここからホテル宿泊者のレストラン優待割引で10%引きとなりました。
まとめ
以上、ホテルニューグランド発祥、コーヒーハウス「ザ・カフェ」の伝統3品でした。
実際に食事してみてナポリタン、ドリア、プリンアラモードは日本発祥というか横浜発祥だったことがよくわかりました。
コース料理と迷いましたが、ぶれずに伝統3品にしておいて良かったと思います。どれも美味しくて満足感が高いお料理でした。自分たちだけかなと思ったのですが、周りのお客さんもナポリタンやドリアを頼んでいる方が以外に多かったです。
基本情報
- 名称:コーヒーハウス ザ・カフェ
- 住所:神奈川県横浜市中区山下町10番地 ホテルニューグランド本館1階
- URL:https://www.hotel-newgrand.co.jp/the-cafe/
2020年11月「ホテルニューグランド」宿泊記