三菱みなとみらい技術館の見どころを大人目線で紹介!バーチャルツアーステーションが必見
三菱重工横浜ビルの「三菱みなとみらい技術館」を見学してきました。子どもも大人も楽しめる展示の見どころを、今回は大人目線で紹介します。アクセス、入館料、ショップ情報、所要時間、混雑状況などもお伝えします。
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三菱みなとみらい技術館の場所とアクセス
三菱重工グループの技術を紹介する科学館「三菱みなとみらい技術館」。場所は横浜ランドマークタワーのとなりにある「三菱重工横浜ビル」の1階が入口です。
実は横浜ランドマークタワーが三菱重工横浜造船所の跡地に建設されているので、三菱重工の横浜本社が横浜ランドマークタワー隣というのは、なんかわかる気がします。
アクセスは、みなとみらい線「みなとみらい」駅5番けやき通り口より徒歩3分、またはJR根岸線/横浜市営地下鉄「桜木町」駅より徒歩8分です。
※公式サイトに写真付きのわかりやすい道順が掲載されています。
三菱みなとみらい技術館の入館料と開館時間
開館時間 | 10:00~17:00(入館16:30まで) |
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休館日 | 毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、特定休館日 |
入館料 | 大人(500円)中・高校生(300円)小学生(200円) |
三菱みなとみらい技術館のチケットはこんな感じ。
今回は2回目の見学で、5年以上前くらいに1度来たことがあります。
その当時は体験を記録するエントリーカードという磁気カードがついており、一昔前電車に乗るとき使っていたパスネット(覚えてますか?)みたいなものでした。今はさすがになくなってしまったようです。
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体験展示が休止中でした(コロナの影響)
訪問時は、展示内容やサービスに制限が設けられていました。展示に触れるのが全面的にNGで、通常時はできた再入館もNGとなっていました。以下が主な休止の項目です。
※詳細は公式サイトでご確認ください。
- シミュレータ「MRJフライトシミュレータ」「SUPER SHINKAI」など
- タッチパネル「エアクラフトチャレンジ」「シーメカニマル」など
- 宇宙服レプリカ記念撮影(顔ハメ)
- 「キッズグラウンド」(未就学児コーナー)など
ボタンを押す、タッチパネルを操作するといったことができないほか、フライトシミュレーターなど目玉となるものが利用できなくなっているのが寂しいですが、コロナが落ち着くまでは仕方ないですね。
そのぶん来場者が少なく混雑は緩和されていますので、ゆっくり見学できるというメリットはあるかと思います。
三菱みなとみらい技術館の所要時間
公式サイトには、およそ1時間~1時間30分と記載があります。
展示は1階と2階にあり、興味がないとすぐに見終わってしまうかもしれませんが、しっかり文章を読んだり、映像を見たりしているとそれなりに時間がかかります。
今回、私たちは来訪者が少ない中をゆっくり見て回り、ときには復習したりしていたら、いつの間にか2時間経ってました。
三菱みなとみらい技術館の見どころ
体験学習無しの今回は、大人目線で三菱みなとみらい技術館の展示の見どころを紹介していきたいと思います。
三菱重工グループの多岐にわたる事業や製品の中で、社会性の高いものについて展示されていて、歴史がわかる「MHIフューチャーゲート」、最新技術がわかる「海・宇宙・空・陸」各ゾーン、巨大スクリーン上映「バーチャルツアーステーション」などが見どころとなっています。
三菱重工の歴史と事業がまとめてわかる!MHIフューチャーゲート
「MHIフューチャーゲート」は、2019年2月24日のリニューアルで新設されたコーナーです。
三菱重工グループの社史ということになります。
創始者は「岩崎彌太郎」で、日本郵船の創始者と同じ人物です。先日「日本郵船歴史博物館」を見学してきた私的にはテンションが上がるポイントでした。
三菱重工業の創立は1884(明治17)年。工部省長崎造船局を「郵便汽船三菱会社(のちの日本郵船)」が借り受け、長崎造船所として造船事業が開始されました。
手掛けた事業を年表に沿って見ることができて、造船から始まり、戦時中は軍需産業(零式艦上戦闘機)にも深く関わってきたことがわかります。
また、三菱重工が行っている事業(大型船舶、交通インフラ、宇宙ロケット、MRJ、有人潜水調査船など)が、ミニチュア模型になって展示されているので、ビジュアルで社史を学ぶことができます。
あのダイヤモンドプリンセスの模型もあります。上から見るとプールとか見えます。船籍はイギリスにあり、三菱重工業長崎造船所で建造されたクルーズ船です。
三菱重工横浜造船所とみなとみらい21地区の歩みを紹介するコーナーも個人的にそそるものがありました(今と昔を比べる企画が好きなんです)。
横浜船渠(よこはませんきょ)は昔の横浜にあった造船所で、三菱重工業と合併したので三菱重工業横浜造船所と名称が変わっています。
旧横浜船渠の跡地は横浜みなとみらい21として再開発され、第一号ドックは日本丸メモリアルパークになり、第二号ドッグは横浜ランドマークタワーの「ドックヤードガーデン」として人々に親しまれています。
と、ここまでは知っていることだったのですが、すでに埋め立てられている幻の第三号ドックの位置関係が地図上でわかるのが感動ポイントでした。ランドマークと三菱重工ビルの間にあるけやき通りに第三号ドックの先端がかぶっている感じです。
有料エリアの1階中央に、子ども達が地球を持ち上げている銅像が置かれています。 「この台座に使われている石は明治三十年完成の二号ドック(現ドックヤードガーデン)の石材の一部である」とありますので、あわせて見学するとよいでしょう。
巨大スクリーン上映「バーチャルツアーステーション」は必見
幅15mある円筒状の大スクリーンで映像を鑑賞するコーナーです。
上映スケジュールが1時間に1回なので、開始時間に合わせて他の場所を見学してました。また、各回10席で先着順でしたが、訪問時は館内混雑していなかったので余裕で座れました。
2階の脇側の少し奥まった場所にあるので、見逃してしまわないように注意です。
全部で4本の映像(合計約35分)があり、映像の迫力もさることながら、内容そのものが興味深かったです(※内容は変更の可能性があります)。
「ロケットの一生」は、ロケット部品が工場で作られ、種子島の打上施設に運ばれ、打ち上げられる様子、ロケットの仕組みや宇宙での分離などを、現場の映像&CGで見ることができます。
「造船」は、長崎造船所のドックで造船される様子が映し出され、迫力に圧倒されます。横浜にもドック跡がありますが、かつてはこんな感じだったのかなと思いを馳せることもできました。
「ファクトリーツアー」は、長崎造船所のジャイアント・カンチレバークレーンを操縦しているところが見られます。100年経っても現役で150トンの重さに耐えます。ちなみに横浜の新港埠頭にあるハンマーヘッドは50トン規模のもので、長崎のものと同じ形状です。
「エアコン大冒険」は、エアコンの科学、ビーバーエアコンのタイ工場、みなとみらいのエアコンが管理されている地下の共同溝について、ドラマ仕立てで教えてくれる内容でした。
撮影不可だったので文章の説明となってしまいましたが、実際に見てみてほしい!個人的にイチオシのコーナーです。
「海・宇宙・空・陸」の最新技術を見学
海ゾーン・宇宙ゾーン・空ゾーン・陸ゾーンそれぞれのエリアで最新技術が学べます。
【海ゾーン】有人潜水調査船「しんかい6500」で深海世界へ
海ゾーンには有人潜水調査船「しんかい6500」の実物大分解展示があります。
深海生物のホルマリン漬けがあり、皆色が白いのが独特でした。
【宇宙ゾーン】ロケット部品を間近で見学!
宇宙服の展示があったり、「フロンティアシアター」ではスターウォーズっぽい(個人的見解)映像が見られます。
ロケットの内部はほとんどが燃料入れなんだとか。
ロケット部品の展示はなんとなく難しかったのですが、バーチャルツアーステーションの「ロケットの一生」を見た後に見学すると理解が進みます。
【空ゾーン】国産旅客機「MRJ」で空の旅へ
国産ジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の実物大模型が見られるコーナーです。三菱のロゴが入った飛行機が飛んでいるのを見たことがないので珍しく思いました。
機内も再現されていて「MRJフライトシミュレータ」があります。訪問時は休止中でした。順番待ちの立ち位置が表示されていることから、人気の体験なんだなと察するのみです。
【陸ゾーン】発電方法っていっぱいある
陸ゾーンでは風力、電子力、火力、水力、地熱、太陽光などさまざまな発電方法について学べます。タッチパネルや模型が多く置いてあります。
また、訪問時は特別展示として「視覚のふしぎ 2020」が開催中でした。図柄を見て目の錯覚を楽しむ催しで、小学校低学年から楽しめるコーナーでした。
キッズグラウンドでテクノくんシアター上映
キッズグラウンドは未就学児が保護者と遊ぶコーナーですが、訪問時は閉鎖されていました。
モニター上映で「テクノくんシアター」だけは見れるようになっており、海ゾーン・宇宙ゾーン・陸ゾーンそれぞれの場所でユーチューブ風の実験や見どころ解説がされています。子供向けの動画ですが、大人が見ても楽しいです。
トゥモロースクリーンでひと遊び
閉鎖中のコーナーが多い中、体験できたのがこちら。スクリーンの前でポージングすることにより、シルエットが面白いかたちに変化するお遊びコーナーです。
その他はこんな感じでした。
乗り物の歴史~模型もいろいろあるんです
三菱重工が手掛けた乗り物の模型がまとまって見れるコーナーもあります。
日本郵船歴史博物館では撮影できなかった「浅間丸(長崎造船所)」「鎌倉丸(横浜造船所)」の模型も見れたりします。ただし、こちらは200分の1スケール模型なので、日本郵船歴史博物館の大きな模型と比較するとサイズは小さいです。
ミュージアムショップ
宇宙食や実験キット、ストラップ、模型、MRJグッズ、「テクノくん」のオリジナルグッズなどが販売されています。
見学終わることにはテクノくんにも愛着がわいてきます。
お土産
三菱重工がサポーターになっている浦和レッズのクリアファイルがお土産でした。館内に浦和レッズの展示ブースもありましたよ。
最後に
子どもで賑わっているイメージの三菱みなとみらい技術館ですが、子どもに(大人にも)喜ばれるポイントは、体験コーナーがあるからこそだと私は思います。内容をしっかりと理解できる、できないにかかわらず夢中になれるコンテンツもありますし。
逆に、純粋な展示としては、展示も説明も専門性が高く予備知識がない状態では入ってきにくい部分もありました。展示だけ見ればむしろ大人向けの内容だと感じますが、わかってくると楽しめる見どころはあり、気づけば2時間も滞在してしまいました。
人によってMRJだったり宇宙開発だったり興味のあるポイントが分かれるかもしれませんね。個人的には三菱重工の礎になった伝統の船舶がツボでした。港町横浜との関連項目が多いからだと思います。
基本情報
- 名称:三菱みなとみらい技術館
- 住所:横浜市西区みなとみらい三丁目3番1号 三菱重工横浜ビル
- URL:https://www.mhi.com/jp/expertise/museum/minatomirai