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横浜・山手80番館遺跡 | 元町公園エリスマン邸裏手にひっそり佇む遺構

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横浜山手西洋館めぐりの道中、元町公園エリスマン邸の並び奥にある「山手80番館遺跡」に立ち寄りました。関東大震災前に建てられた横浜に唯一現存する外国人住宅の遺構です。土台のみの廃墟跡ですが、見学用デッキ「ブラフ80メモリアルテラス」が整備されています。

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山手80番館遺跡とは

山手80番館遺跡

エリスマン邸とベーリック・ホールの間の路地を入って行った所に、レンガの基礎部分のようなところが剥き出しになっている遺構があります。

山手80番館遺跡

この場所は元町公園の一角で、山手本通り側にありますが、気を付けないと見過ごしてしまうような雰囲気。木々に囲まれた静かなところです。

山手80番館遺跡

最初は何だかわからなかったのですが、隣接する遊歩道に「山手80番館遺跡」という案内モニュメントがあり、「THE BLUFF 80 MEMORIAL TERRACE(ブラフ80メモリアルテラス)」として公開されている場所だとわかりました。

山手80番館遺跡

山手80番館遺跡はマグワン夫妻の住宅跡です。3階建ての建物でしたが、大正12(1923)年の関東大震災で倒壊し、現在は地下室及び基礎部だけが残っています。

現地の説明文は以下の通りです。

この赤レンガの構造物は、関東大震災前の異人館遺跡で、震災当時はマクガワン夫妻の住居となっていたところです。

この一帯は、かつての外国人居留地の中心地で、多くの外国人住宅のほか、学校・病院・劇場・教会などの西洋建築がたちならんで「異人館のまち」をつくっていましたが、今日なおその面影をそちこちに残しています。

本遣跡は、煉瓦壁体が鉄棒によって補強されており、耐震上の配慮がなされていましたが、床部のせりあがりや壁体の亀裂が随所にみられ、関東大地震による被害状況を物語っています。現在、地下室部分を残すだけですが、浄化槽をも備え、古き良き横浜の居留外国人の華やかな暮らしぶりをうかがいしることができます。

両わきのタイルは遺構から出土したものを複製しました。

昭和60年3月 横浜市緑政局 横浜開港資料館

山手80番館遺跡

遺構から出土したものを複製したという、モニュメントに飾られている2種類のタイルうち、白地にブルーの模様のタイルが敷かれている床面をを見つけることができました。

案内板見取り図によると、かつての「サロン」にあたる場所のようです。

ジェラール瓦

山手80番館に葺かれていた「ジェラール瓦」も見ることができ、同じような瓦が近くにある山手資料館の内部にも展示されています。

ジェラール瓦

元町公園は日本の西洋瓦発祥の地です。斜面下の平地でフランス人のアルフレッド・ジェラールが西洋瓦を製造していました。

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山手80番館遺跡

土台だけで建物全体をイメージすることは私にはできませんが、「使用人部屋」とかもありましたので、きっと立派なお屋敷だったのでしょうね。

山手80番館遺跡

囲みがあり踏み入ることはできないものの、遺跡を見るための展望デッキとなっているので、色々な角度から見学することはできます。

山手80番館遺跡は横浜に唯一現存する関東大震災前の建築物です。現在公開されている洋館は、移築された一部の建物を除くと、全て関東大震災後の建築となるそうです。

元町公園のプール

展望デッキの張り出たところから見た、遺跡の反対側は元町公園のプールビュー。

なんとなくシュールな光景でした。

エリスマン邸

山手80番館遺跡はエリスマン邸の裏手にありますので、元町公園を訪問の際、一緒に見学するのがおすすめです。

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