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横浜・三溪園で重要文化財「臨春閣」建物内部を特別公開!記念イベントも開催


臨春閣

写真撮影:田中克昌

横浜市中区の国指定名勝「三溪園」にある重要文化財「臨春閣」において、昭和の戦災を乗り越えた建物を遺し伝えることを目指し、約30年ぶりとなる大規模な保存修理工事を実施。工事中に発見された戦前の遺構とともに、臨春閣内部を2022年9月17日(土)より特別公開します。

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重要文化財「臨春閣」について

臨春閣は、三溪園内苑の中心となる重要文化財建造物で、江戸時代初期に紀州徳川家の別荘として建てられたとされています。

室内は、数寄屋の意匠を取り入れた書院造りの旧態を残し、各部屋からは三重塔や周辺の景観を存分に眺めることができ、外観の美しさのみならず、内部から見る風景にも注目が集まります。

また、本建物は、主に檜皮葺屋根(ひわだぶきやね)・柿葺屋根(こけらぶきやね)の経年劣化の補修を目的とした保存修理工事を実施し、あわせて耐震診断・補強工事も実施され、戦災を乗り越え守り継がれたこの建物を、さらに末永く守り伝えることを目指して工事を進めています。

檜皮葺・柿葺屋根を持つこれほど大規模な建物が庭園の景色と調和し、美しい景観を作り出している姿を見ることができるのは、三溪園だけです。

横浜三溪園

発掘された遺構

今回の耐震補強工事にともなう作業過程で戦災によって失われたとされていた四半敷き(石や瓦を縁に対して斜め四五度に敷き詰める技法)の黒い石張りの床が現れました。三溪園ではこの発見を受け、工事計画を一部見直し、発見された遺構を保存することとしました。

横浜三溪園

戦後の被災状況<写真提供:奈良文化財研究所>

三溪園には戦前の園内の様子を伝える写真が残されており、戦災により臨春閣は大きな被害を受け、戦後の復旧修理事業の記録においても戦前のものは一切遺されていないと考えられていましたが、今回地下掘削を行ったことから図らずも遺構が発見されたました。

横浜三溪園

戦前に撮影された玄関棟内部の様子

文化財の保存修理では、できる限り従来の材料を遺し、新たに追加する建材についても違和感なく溶け込むように様々な工夫を施します。

イベント概要

<三溪園完成100 周年・令和の大修理完了記念 臨春閣 特別公開>
各部屋から三重塔や周辺の景観が存分に望める三溪園内苑の中心となる臨春閣。一般特別公開では、狩野派の絵師による障壁画や和歌が描かれた色紙をはめ込んだ欄間など、工夫が凝らされた内部の意匠の数々を見学通路から見学できます。

■日程:
2022年9月17日(土)~9月25日(日)

■時間:
10:00~16:30
※9月17日(土)のみ13:00~
※予約不要・最終入場16:00

■料金:
無料(入園料別途)
※混雑状況により入場を制限する場合があります。

横浜三溪園

写真撮影:田中克昌

<特別公開の開始を飾る雅楽公演>
臨春閣の第三屋にある「天楽の間」の欄間に、雅楽に使われる笙と篳篥(ひちりき)などが装飾として用いられていることにちなみ、雅楽公演を行います。輝きを取り戻した臨春閣の新たな姿を日本の伝統的な舞と演奏とともに楽しめます。

■日程:
2022年9月17日(土)

■時間:
10:00~11:30

■場所:
臨春閣芝生広場
※座席の用意はありません
※小雨決行

■料金:
無料(入園料別途)

横浜三溪園

イメージ

<田中克昌写真展「あとさきー臨春閣ー」>
建築写真家である田中克昌さんが、あえて情緒的な表現で切り取った臨春閣は、ある日の風景として捉えられた、映画のようなシーンの連続です。「あとさき」を手掛かりに、厳選した約15点の作品を鑑賞できます。

■日程:
2022年9月8日(木)~10月23日(日)

■時間:
9:00~17:00(入場は16:30 まで)

■場所:
三溪記念館 第3展示室

■料金:
無料(入園料別途)

<人気講師・藤井哲郎さんと巡る 臨春閣入室特別見学ツアー>
伝統建築と日本庭園の鑑賞方法を学ぶ講座の講師をつとめる藤井哲郎さんをガイドに迎え、臨春閣一階に入室し数寄屋造りの意匠を間近で見学し、臨春閣と白雲邸の内庭を案内。

■日程:
2022年10月9日(日)、10日(月・祝)

■時間:
9:30~・10:30~・13:30~・14:30~
所要時間 約2時間

■定員:
各回15名

■料金:
1人5,000円(税込・入園料込)
※オンラインサービスPeatixにて販売中

<学芸員と巡る臨春閣入室「匠の技」特別見学ツアー>
建築担当学芸員の案内により、二階を含む建物内部の特別見学をしながら工事を振り返り、工事のためにふるわれた「匠の技」に親しめる、臨春閣を深く知ることができるツアーです。

■日程:
2022年10月29日(土)

■時間:
10:30~・13:30~ 所要時間 約1時間半

■定員:
各回10名

■料金:
1人5,500円(税込・入園料込)
※オンラインサービスPeatixにて販売中

横浜三溪園

写真撮影:田中克昌

※三渓園の入場料:
大人700円/小中学生200円 / 横浜市内在住の65歳以上200円(濱ともカードの提示が必要)

基本情報

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