横浜市中区「長者橋」が認定歴史的建造物に認定!日ノ出町駅エリアにある昭和3年建造の橋

横浜市は2022年3月24日、中区にある1928(昭和3)年建造の「長者橋(ちょうじゃはし)」を認定歴史的建造物としてを新たに認定しました。
横浜市では1988(昭和63)年度から「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づき、歴史的景観を保全するため、近代建築、古民家、土木産業遺産などを横浜市認定歴史的建造物として認定しています。今回、認定歴史的建造物として98件目、橋梁としては15橋目となります。
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「長者橋」について
長者橋歴史案内版
竣工までの歴史は、江戸時代初期に吉田新田の完成に伴って架けられたのが最初で、1874(明治7)年に山手町の外国人居留地からの馬車の荷重に耐えられるように木造の橋にするなど、長者橋は横浜の発展と共に交通の要衝となりました。
市民から竣工当時の写真提供をうけ復元された灯具
1923(大正12)年、関東大震災で当時の長者橋は焼失しましたが、1928(昭和3)年1月20日に震災復興橋梁として現在の長者橋が竣工しました。
長者橋は大岡川に架かる他の橋に比べて地盤が良好で、構造上・景観上から、地域の中心に位置するシンボルとして優雅な曲線が景観に調和するアーチ橋が選ばれたと考えられています。
震災復興橋梁として現存する鉄筋コンクリートアーチ橋は長者橋、霞橋、桜道橋の3橋であり、唯一河川に架かる長者橋は、横浜の橋梁史の一端を担う貴重な橋梁です。
水上アクティビティが親しまれている水辺空間
コンクリートアーチ橋の優美な外観と、みかげ石張りで形作られた細やかなディティールが組み合わさり、優れた景観が形成。川沿いの桜並木とも調和した景観をつくり、水辺空間では付近の桟橋を活用した水上交通・水上アクティビティが親しまれています。
長者橋と橋詰の公衆トイレ
震災復興橋梁の特徴として、橋詰に広場を設け、交番や公衆トイレ、消火器具納庫が設けられていました。長者橋のたもとには公衆トイレが設けられ、中には「長者橋歴史案内板」を設置。長者橋竣工時の写真や長者橋に市電が通っていた頃の写真を掲載しています。
基本情報
- 名称:長者橋
- 住所:神奈川県横浜市中区日ノ出町1-20